中古マンションが売れない7つの理由|高すぎ・居住中でも売るための対策
マンションを売り出したのに、問い合わせも内覧の予約も入らない。そんなとき、多くの方は「うちの物件が悪いのかも」と落ち込みます。でも、あわてる必要はありません。売れない原因の大半は、物件そのものではなく「価格」と「売り方」にあります。この記事では、売れない7つの理由と今日からできる対策を、不動産がはじめての方にもわかりやすく解説します。
結論:売れないのは物件のせいではないことがほとんどです
最初に、いちばん大事な結論からお伝えします。中古マンションが売れない原因の多くは、直せるものです。
中古マンションは、売り出しから成約まで3〜6ヶ月程度かかると言われます。この期間内なら、売れていなくても慌てなくて大丈夫です。詳しくは売れるまでの期間の目安で解説しています。
一方、6ヶ月を超えても反応が薄いなら、売り方の見直しのサインです。とはいえ、焦っていきなり大幅な値下げをする必要はありません。原因には順番があります。お金のかからない改善から、一つずつ潰していきましょう。
中古マンションが売れない7つの理由と対策一覧
売れない理由は、大きく7つに整理できます。まずは一覧表で全体を見てください。
| 理由 | よくあるサイン | 主な対策 |
|---|---|---|
| 1. 価格が相場より高い | 問い合わせ自体が少ない | 相場を調べ直して価格改定 |
| 2. 写真・掲載情報が弱い | 閲覧はあるのに反応がない | 片付けて写真を撮り直す |
| 3. 内覧対応がしにくい | 内覧の日程が決まらない | 土日や夜も柔軟に受ける |
| 4. 囲い込みされている | 他社経由の案内がゼロ | レインズ登録の確認・会社変更 |
| 5. 管理状態・立地の問題 | 内覧後に断られる | 価格でカバーする |
| 6. 時期が合っていない | 市場全体の動きが鈍い | 需要期(1〜3月)を意識する |
| 7. 担当者が動いていない | 報告や提案が少ない | 不動産会社を変更する |
2つ目の「写真・掲載情報」は、意外と見落とされがちです。買い手はスマホの一覧画面で、写真の第一印象だけで候補を絞ります。暗い写真や物が散らかった写真は、それだけで検討から外される原因になります。
5つ目の「管理状態・立地」は、自分の努力では変えられない要因です。この場合は、その分を織り込んだ価格設定でカバーするのが現実的です。
7つ目の「担当者」も見逃せません。販売状況の報告が少ない、改善の提案がまったくない。そんな場合は、売却活動そのものが止まっている可能性があります。
そして、このうち最大の要因は、やはり1つ目の「価格が相場より高い」ことです。次の章で詳しく見ていきます。
最大の原因は「価格が相場より高い」こと
買い手は何十件も物件情報を見比べています。相場より高い物件は、検討リストの最初の段階で外されてしまいます。
ここで注意したいのが、査定額と「売れる価格」は別物ということです。査定額は「これくらいで売れそう」という見立てにすぎません。高い査定額を出した会社に頼めば高く売れる、という保証はないのです。
まずは、いまの価格が適正かを確認しましょう。「レインズ・マーケット・インフォメーション」という公的サイトで、実際に売れた価格(成約事例)を無料で調べられます。似た条件の成約事例と比べて高すぎるなら、価格改定を検討します。
なお、買い手側は値引き交渉をしてくる前提で動いています。買い手の考え方は値引き交渉の記事を読むとよくわかります。相手の手の内を知ることは、売り手にとっても武器になります。
「高めに出して様子を見る」戦略は長期化のもとです。売り出し直後がいちばん注目される時期なので、最初から相場に合わせた価格が有利と言われます。
「囲い込み」とは?仕組みと見抜き方
聞き慣れない言葉ですが、売れないときに必ず疑うべきなのが囲い込み(かこいこみ)です。不動産会社が、他社にあなたの物件を紹介させないことを指します。
仕組みを順番に説明します。
- 不動産会社は、売り手と買い手の両方から仲介手数料をもらえると、収入が2倍になります。これを両手仲介(りょうてちゅうかい)と呼びます。
- 両手仲介を狙う会社は、他社から「その物件を紹介したい」と連絡が来ても「商談中です」などと断ります。
- その結果、自社で買い手が見つかるまで、あなたの物件は市場に出回らなくなります。売れるチャンスが大きく減るのです。
対策の入口は、レインズ(不動産会社間の物件共有システム)への登録確認です。あなたの物件がレインズに載っていれば、全国の不動産会社が買い手に紹介できます。逆に載っていなければ、囲い込みを疑うサインです。
登録の義務は、媒介契約(ばいかいけいやく。売却を不動産会社に依頼する契約)の種類で決まります。3種類の違いを表で確認しましょう。
| 媒介契約の種類 | 依頼できる会社 | 自分で買い手を見つける | レインズ登録義務 |
|---|---|---|---|
| 一般媒介 | 複数社に依頼できる | できる | 義務なし |
| 専任媒介 | 1社のみ | できる | 契約から7日以内 |
| 専属専任媒介 | 1社のみ | できない | 契約から5日以内 |
専任媒介・専属専任媒介で売り出しているなら、登録証明書を見せてもらいましょう。誠実な会社なら、すぐに提示してくれます。
「問い合わせはあるが全部自社のお客様」という状況が続くときは、囲い込みの可能性があります。改善されないなら、不動産会社の変更をためらわないでください。手数料の仕組みは仲介手数料の記事で解説しています。
居住中でも売れます!内覧対応のコツ
「住みながらだと売れないのでは」と心配する方が多いのですが、大丈夫です。中古市場では、居住中のまま売り出すケースが多数派です。
ただし、内覧のたびに片付けと在宅対応が必要になります。次のコツを押さえましょう。
- 玄関・リビング・水回りを重点的に片付ける。第一印象がほぼすべてです。
- 内覧希望にはできるだけ日程を合わせる。断るほど機会が減ります。
- 照明をすべて点け、日中でも部屋を明るく見せる。
- 写真も片付けた状態で撮り直してもらう。掲載写真の印象が内覧数を左右します。
- 内覧前は換気をして、生活のにおいにも気を配る。
在宅対応では、住んでいる人にしか話せない情報が武器になります。日当たりや静かさ、周辺のお店など、住み心地の良い点を整理しておきましょう。買い手からの質問にすっと答えられると、印象がぐっと良くなります。
値下げ・会社変更を判断するタイミング
見直しの節目としておすすめなのが、媒介契約の更新時期です。専任媒介・専属専任媒介の契約期間は3ヶ月以内で、更新制と定められています。
つまり3ヶ月ごとに、次の順番で見直すのが現実的です。
- まず写真・掲載情報と内覧対応を改善する(お金がかからない対策から)。
- それでも反応がなければ、成約事例をもとに価格改定を検討する。
- 報告が少ない・囲い込みが疑わしいなら、更新せず不動産会社を変更する。
値下げをするときは、成約事例という根拠を持って行いましょう。根拠のない小刻みな値下げを繰り返すと、「まだ下がるかも」と買い手に足元を見られやすくなります。
なお、住み替えで売却する場合は、売りと買いの順番も大事です。売れない期間が延びると、住み替え計画全体に影響します。住み替えの順番の記事もあわせてどうぞ。
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Q. どれくらい売れなかったら値下げすべきですか?
A. 一律の正解はありませんが、媒介契約の更新(3ヶ月)が一つの節目です。まず写真や内覧対応を改善し、それでも反応がなければ成約事例と比べて価格を見直しましょう。値下げ幅は担当者と相場データをもとに相談するのが安全です。
Q. 居住中の売却は空き家より不利ですか?
A. 大きく不利ということはありません。中古市場では居住中の売り出しが多数派です。片付けと柔軟な内覧対応さえできれば、家具がある方が生活のイメージが湧きやすいという面もあります。
Q. 不動産会社を変更すると費用はかかりますか?
A. 仲介手数料は成約時に払う成功報酬なので、売れていない段階での変更なら原則かかりません。ただし契約内容によるため、媒介契約書を確認してから切り替えましょう。変更は契約期間の満了時がスムーズです。
