中古マンション購入でかかる税金5つ|いつ・いくら払うかやさしく解説
中古マンションを買うと、物件価格とは別にいくつもの税金がかかります。「何を、いつ、いくら払うのか」が分からないと不安ですよね。結論、覚えるべき税金は5つだけです。しかも多くに軽減措置があります。この記事では、支払いのタイミングが一目で分かる時系列表と、5つの税金のやさしい解説をお届けします。読み終われば、お金の準備の見通しが立ちます。
- 1売買契約時印紙税(1,000万〜5,000万円は1万円)
- 2決済時登録免許税+固定資産税の日割り精算
- 3入居の半年〜1年後不動産取得税(軽減で大幅減も)
- 4毎年固定資産税・都市計画税
まず結論:税金は「いつ・何を」払う?時系列表
中古マンション購入に関わる税金は、主に5つです。払うタイミング順に並べると、全体像がぐっと分かりやすくなります。
| タイミング | 税金 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 売買契約のとき | 印紙税 | 1万円(1,000万円超〜5,000万円以下の場合) |
| 引渡し(決済)のとき | 登録免許税 | 固定資産税評価額×2%(軽減あり) |
| 引渡し(決済)のとき | 固定資産税・都市計画税の精算金 | 売主と日割りで精算 |
| 各支払いのとき | 消費税 | 個人が売主なら建物も非課税。手数料には課税 |
| 入居の半年〜1年後ごろ | 不動産取得税 | 固定資産税評価額×3%(軽減で大幅減〜ゼロも) |
| 毎年 | 固定資産税・都市計画税 | 評価額×1.4%+最大0.3% |
ここで1つ、大事な言葉を押さえましょう。固定資産税評価額(こていしさんぜいひょうかがく。市区町村が決める税金計算用の価格。実売価格の7割程度が目安)です。
多くの税金は、実際の売買価格ではなく、この評価額をもとに計算されます。実売価格より低いので、税額も思ったより小さくなることが多いのです。
なお、マンションの評価額は土地部分と建物部分に分かれています。税金の計算も、それぞれの評価額に対して行われます。
税金の多くには軽減措置(けいげんそち。条件を満たすと税金が安くなる制度)があります。「税率だけ見て怖がらない」ことが大切です。この記事では軽減後の目安もあわせて紹介します。
① 印紙税:契約のときに1万円
印紙税(いんしぜい。契約書に収入印紙という切手のような紙を貼って納める税金)は、売買契約書にかかります。
金額は売買価格によって変わります。売買価格が1,000万円超〜5,000万円以下なら、軽減措置で1万円です。
多くの中古マンションはこの価格帯に収まるため、「契約時に1万円」と覚えておけば十分です。
印紙税を含む購入時のお金の全体像は、中古マンション購入の諸費用で詳しく解説しています。
② 登録免許税:引渡しのとき、登記にかかる
登録免許税(とうろくめんきょぜい。マンションの持ち主を公的な帳簿に記録する「登記」にかかる税金)は、引渡しのときに払います。
所有権移転登記の税率は、原則「固定資産税評価額×2%」です。ただし軽減措置があります。
- 土地部分:軽減で1.5%
- 建物部分:住宅の要件を満たせば0.3%などの軽減あり
マンションは土地と建物に分かれて評価されるため、それぞれに税率がかかります。計算は司法書士(しほうしょし。登記手続きの専門家)がやってくれるので、自分で計算する必要はありません。
金額が気になる場合は、事前に見積もりをもらいましょう。登記費用の見積書には、登録免許税と司法書士報酬が分けて記載されるのが一般的です。
引渡しの日には、登録免許税とあわせて、固定資産税の精算金も払うのが慣例です。詳しくは後半の固定資産税の章で説明します。
③ 消費税:個人が売主なら建物も非課税
ここは初心者の方が一番驚くポイントです。結論、個人が売主の中古マンションには、消費税がかかりません。
消費税は「事業者が売るもの」にかかる税金です。個人の売主は事業者ではないため、建物にも土地にも消費税がかからないのです。
中古マンションの多くは個人が売主なので、「物件価格に消費税は上乗せされない」ケースが大半です。
| 売主 | 建物 | 土地 |
|---|---|---|
| 個人 | 非課税 | 非課税 |
| 不動産業者 | 課税 | 非課税 |
ただし、売主が不動産業者の場合は、建物部分のみ消費税がかかります。リノベーション済み物件などで多いパターンです。
物件価格が非課税でも、仲介手数料・司法書士報酬・住宅ローンの事務手数料には消費税がかかります。「消費税ゼロ」と思い込まないようにしましょう。仲介手数料の仕組みは仲介手数料の解説記事をご覧ください。
④ 不動産取得税:忘れたころに通知が届く
不動産取得税(ふどうさんしゅとくぜい。不動産を手に入れたときに一度だけかかる都道府県の税金)は、要注意の税金です。
なぜなら、納税通知が届くのは入居の半年〜1年後ごろだからです。「忘れたころに届く税金」として、あらかじめ心づもりをしておきましょう。
税額は「固定資産税評価額×3%」(住宅の軽減税率)が基本です。ただし、築年数に応じた控除があります。
この控除のおかげで、税額が大幅に減り、ゼロになることも多いのです。過度に恐れる必要はありません。
税額は物件ごとの評価額と築年数で大きく変わります。事前に知っておきたい場合は、不動産会社に概算を出してもらいましょう。
軽減を受けるには申告が必要な場合があります。自動で安くなるとは限りません。引渡し後、都道府県税事務所への申告が必要か、不動産会社や税事務所に確認しておきましょう。
⑤ 固定資産税・都市計画税:毎年かかる税金
最後は、住んでいる間ずっとかかる税金です。毎年1月1日時点の所有者に課税されます。
- 固定資産税:固定資産税評価額×1.4%(標準税率)
- 都市計画税:評価額×最大0.3%
購入した年は、少し特殊です。1月1日時点の所有者は売主なので、納税義務は売主にあります。
そこで、引渡し日を基準に日割りで計算し、買主が自分の分を売主に払うのが慣例です。これを精算金と呼びます。
日割りの起算日(きさんび。1年の始まりとして数え始める日)は、関東では1月1日、関西では4月1日とする例が多いです。地域の慣習に従うので、金額は不動産会社が計算してくれます。
払う税金がある一方、戻ってくる税金もあります。年末のローン残高の0.7%が戻る住宅ローン控除です。控除期間は原則10年間ですが、2026年からは省エネ性能が高い中古なら13年間になりました。詳しくは中古マンションの住宅ローン控除で解説しています。
ここまで見てきたとおり、税金は払うタイミングがバラバラです。契約時、引渡し時、半年後、毎年と分かれています。
特に不動産取得税は、通知が来るまで時間が空きます。引越しや家具の購入でお金を使い切らないよう、支払い予定をリストにしておくと安心です。
「いつ・何を・いくら」をやることリストにまとめておけば、払い忘れも急な出費の慌てもなくなります。
「マントド」は中古マンション購入の流れを80ステップのToDoリストにした無料ツールです。チェックしながら進めるだけで、やり忘れ・手戻りを防げます。
無料でToDoリストを使ってみる →購入全体のどのタイミングで何が起きるかは、中古マンション購入の流れもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 中古マンションの物件価格に消費税はかかりますか?
A. 個人が売主なら、建物・土地とも非課税です。売主が不動産業者の場合のみ、建物部分に消費税がかかります。ただし、どちらの場合も仲介手数料や司法書士報酬、ローン事務手数料には消費税がかかります。
Q. 不動産取得税はいつ、いくらくらい払うのですか?
A. 入居の半年〜1年後ごろに納税通知が届きます。税額は固定資産税評価額×3%(住宅の軽減税率)が基本です。築年数に応じた控除で大幅に減り、ゼロになることも多くあります。軽減には申告が必要な場合がある点に注意してください。
Q. 固定資産税は買った年から自分が払うのですか?
A. 買った年の納税義務者は、1月1日時点の所有者である売主です。ただし、引渡し日を基準に日割り計算し、買主が自分の分を精算金として売主に払うのが慣例です。翌年以降は、納税通知が自分に届くようになります。
※税制は改正されることがあります。本記事は2026年7月時点の一般的な情報です。最新の内容は国税庁サイトや税務署・税理士にご確認ください。