中古マンションの税制優遇まとめ|住宅ローン控除・贈与・軽減税率【2026年】
中古マンションを買うと、じつはいくつもの税金がやさしくなります。ただ、制度がバラバラで名前も固いため「結局どれが使えるの?」と分かりにくいですよね。この記事では、使える税制優遇を一覧表でまるごと見渡せるようにまとめました。ひとつずつ、不動産がはじめての方にもかみ砕いて解説します。まずは全体像をつかんでいきましょう。
まずは全体像|使える税制優遇はこの5つ
中古マンションの購入で関わる主な税制優遇は、大きく5つあります。まずは表でざっと見渡してみましょう。
| 優遇の名前 | ざっくり何がおトク? |
|---|---|
| 住宅ローン控除 | 払った税金が毎年戻ってくる。最大約318.5万円 |
| 登録免許税の軽減 | 登記のときの税率が下がる |
| 不動産取得税の軽減 | 買ったときの税金が大幅に減る。ゼロになることも |
| 印紙税の軽減 | 契約書に貼る印紙代が安くなる |
| 贈与税の非課税特例 | 親からの援助が最大1,000万円まで無税に |
ここから、この5つをひとつずつ見ていきます。「自分に関係ありそう」と思ったものだけ拾い読みしても大丈夫です。
1. 住宅ローン控除|一番大きな戻り
住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んで家を買うと、払った所得税などが毎年戻ってくる制度です。5つのなかで、金額のインパクトが最も大きい優遇です。
しくみはシンプルです。年末のローン残高の0.7%が、その年の税金から差し引かれます。これが数年〜十数年つづきます。
2026年に入居する中古マンションでは、家の省エネ性能によって条件が変わります。要点だけまとめると次のとおりです。
| 住宅の種類 | 控除の期間 | 借入限度額 |
|---|---|---|
| 省エネ性能が高い中古(認定住宅・ZEH水準など) | 13年 | 3,500万円 |
| 省エネ基準に適合する中古 | 10年 | 2,000万円 |
| 省エネ基準を満たさない中古(その他) | 10年 | 2,000万円 |
最大でどれくらい戻るのか、例で見てみましょう。一般的な中古なら2,000万円×0.7%×10年で140万円。省エネ性能が高い認定住宅なら3,500万円×0.7%×13年で約318.5万円になります。同じ中古マンションでも、性能によってこれだけ差が出るわけです。
ここで注意したいのは、この金額はあくまで上限だということです。実際に戻るのは、あなたがその年に払った税金の範囲まで。ローン残高が大きくても、払った税金が少なければ戻る額もその分にとどまります。「必ず318.5万円もらえる」わけではない点だけ覚えておきましょう。
子育て世帯・若者夫婦世帯は借入限度額が上乗せされます。認定住宅なら4,500万円まで対象で、最大約409.5万円が戻る計算です。
ここで紹介したのは要点だけです。床面積や所得の条件、初年度の確定申告など、細かい要件は住宅ローン控除の解説記事で詳しくまとめています。使う可能性が高い制度なので、あわせて確認しておきましょう。
2. 買うときの税の軽減|3つまとめて
次に、購入のタイミングでかかる税金の軽減を3つまとめて見ていきます。それぞれ税金の名前は固いですが、しくみは難しくありません。ひとつずつ見ていきましょう。
登録免許税の軽減|登記の税金が下がる
登録免許税とは、不動産の名義を自分に変える「登記」のときにかかる税金です。中古マンションを買うと、主に2つの登記が必要になります。
ひとつは所有権移転登記(名義を売主から自分に移す手続き)、もうひとつは抵当権設定登記(ローンの担保を設定する手続き)です。
通常、所有権移転登記は固定資産税評価額の2%ですが、住宅の軽減で0.3%などに下がります。抵当権設定登記も、通常0.4%のところ0.1%に軽減されます。税率が下がる分、負担が軽くなるわけです。この登記は司法書士に依頼するのが一般的で、税金とあわせて報酬もかかります。
不動産取得税の軽減|ゼロになることも
不動産取得税とは、その名のとおり不動産を取得したときにかかる税金です。買ってすぐではなく、入居から半年〜1年後に通知が届きます。忘れたころに来るので、心の準備をしておきましょう。
通常は固定資産税評価額の3%(住宅の軽減税率)ですが、中古住宅には築年数に応じた控除があります。この控除のおかげで税額が大幅に減り、物件によってはゼロになることもあります。新しい物件ほど控除が大きくなる傾向があります。
「ゼロになった」場合でも、軽減を受けるには申告が必要なケースがあります。通知が届いたら内容を確認し、分からなければ都道府県の窓口に問い合わせましょう。
印紙税の軽減|契約書の印紙代
印紙税とは、売買契約書などに貼る「収入印紙」でおさめる税金です。契約書という文書を作るときにかかります。
この印紙税には軽減措置があり、2027年3月31日までが対象です。売買価格が1,000万円超〜5,000万円以下なら、印紙代は1万円です。金額としては大きくありませんが、期限つきの優遇なので押さえておきましょう。購入時にかかる税金全体の整理は税金の解説記事もあわせてご覧ください。
3. 贈与税の非課税特例|親からの援助を無税に
マイホーム資金を親や祖父母から援助してもらう人も多いですよね。本来、お金をもらうと贈与税がかかりますが、住宅取得資金には特例があります。
省エネ等住宅なら1,000万円まで、その他の住宅なら500万円まで、贈与税が非課税になります。対象は2026年12月31日までです。
この特例は、納税額が0円になる場合でも申告が必須です。「無税だから何もしなくていい」と勘違いすると、特例が使えず課税されることがあります。詳しい条件は贈与の解説記事で確認しましょう。
使い忘れを防ぐ|「申告が必要か」を必ずチェック
ここまで見てきた優遇に共通する落とし穴が「申告」です。住宅ローン控除の初年度も、贈与の非課税特例も、自分で手続きしないと使えません。
会社員の方は、ふだん確定申告に縁がないため見落としがちです。「制度は知っていたのに、申告を忘れて損した」は本当にもったいないので、購入前に使えそうな優遇をリストアップしておきましょう。
なお、税金の優遇とは別に、自治体の補助金が使えることもあります。省エネ改修などが対象になるケースがあるので、補助金の解説記事もあわせてチェックしておくと安心です。優遇の全体像がつかめたら、忘れないうちに準備リストにまとめておきましょう。
事前審査から確定申告まで、必要書類と入手先・かかる時間をチェックリスト化した無料ツールがあります。
必要書類リストを見てみる →よくある質問
Q. 中古マンションでも住宅ローン控除は使えますか?
A. はい、条件を満たせば使えます。1982年1月1日以降に建築された物件(新耐震)であることや、床面積、所得などの要件があります。2026年入居では省エネ性能によって控除期間や限度額が変わるので、詳しくは住宅ローン控除の解説記事をご確認ください。
Q. 税金の優遇は自動で受けられますか?
A. いいえ、多くは自分での手続きが必要です。とくに住宅ローン控除の初年度は会社員でも確定申告が必要ですし、贈与の非課税特例は納税0円でも申告が必須です。使い忘れないよう、購入前にリスト化しておきましょう。
Q. 不動産取得税がゼロになると聞きましたが本当ですか?
A. 物件によってはゼロになることがあります。中古住宅には築年数に応じた控除があり、税額が大幅に減るためです。ただし軽減を受けるには申告が必要な場合があります。通知が届いたら内容を確認しましょう。
※制度・税制は改正されることがあります。本記事は2026年7月時点の一般的な情報です。最新の内容は国税庁・金融機関等でご確認ください。